持続的なマウンテンバイク環境を作るのに必要なこと、1回目
トレイルの話をするにはやっぱりここから始めないとだね。
簡単に言えば、無許可でのトレイル走行はだめだよ、関係する権利を有する人に話を通そうねという事。
日本の土地ってほぼ100%土地の所有者がいる。
これは住宅地だろうが山林だろうが例外は無し。
山は土地を持ってる人の権利、樹木のみを所有する人の権利、山を借りたり事業や作業を行う人たちが持ってる権利、更には各地域ごとに代々受け継がれる慣習や伝統、人のつながりで作られる決まり事等々、山は様々な人たちの意思(利権)が絡んで人と森の関係が出来上がっている。
人の家の庭に無断で入れば怒られるのと一緒。
山はみんなの物なんて言う人がいるけどそんなことはない、必ず誰かしらの権利があって存在している。
そのことをしっかりと認識すること。
ややこしいことに大枠は同じだけど細かい部分では全国一律ではなく地域ごとにこれらのかかわり方は温度差がある。本当に人の数だけ思いがある。
そんな中に道があるからと、フラッフラッとマウンテンバイクが入って走っても良いか?ここまでの話を踏まえれば決して望ましいことではないという事は理解していただけるかな?
法律という面ではではそこの部分がものすごくあいまいで、はっきりしない。
YESともNOともどこにも表記がない。つまりマウンテンバイクが森の中を走ることが法的に全く想定されていない。
ダメと書いてないなら走ってもいいじゃんなんて言ってると、ある日突然立ち入り制限をされてしまう。一度ダメとなった場所をまた走れるようにするのはとてつもいエネルギーを必要としてとっても難しい。
そうそう、走ることはちゃんと規定されてないけど、これだけははっきりしている、トレイル整備と称して土を掘ったり枝を切ったりすること、これは確実にアウトで犯罪になるから肝に銘じておくこと。
だからこそまずは関係する人たち、権利を有する人たちに話を通し、マウンテンバイク利用について説明し了解してもらう。
了解を得るためにもそんな皆さんからの信頼を得ることがまずは第一歩。
山で出会った人に好意的に受け止められてるから大丈夫なんて言うのは何の意味もない。その人は権利を擁しない人であることが多いからね。ちゃんとしたルートから話を通すことが何より大事になる。
とにかく対話をすること、すべてはここから始まる。
いろんな人と話をする際マウンテンバイクが走ることによって起こる諸々の問題について、だれが責任を取るのか?どうやって取るのかそんな部分もきちんと説明できるようにすること。
それができないならマウンテンバイクが走ることが許可されたコースやトレイルに行くべき。
むやみやたらに山道を走ることは控えることをお勧めする。みんなが走ってるとか昔からマウンテンバイクが通行できたとか不確かな情報を基にした入山の積み重ねが各地でマウンテンバイク走行禁止につながっている。そんなことしているとあなたは未来のマウンテンバイカーに恨まれることになるかもしれない。
TRAIL CUTTERでは関係する人たちとできる限り話をさせていただいたうえで山道を使わせていただいている。今のところ私たちの利用に対して大きな反対意見は聞こえてこない。でも対話が途絶えると不信感が募るもの、今後も権利者の皆さんとの対話をしっかり行いながら、いい関係の中でマウンテンバイク利用をしていきたいね。
持続的に使うにはとにかく関係する皆さんとの対話がとっても大切。
次回は、マウンテンバイクが走ると地面が削れ水が流れどんどん土砂が流出していく、そんなお話。
続く