MAGURAブレーキ

昨年中盤からMAGURAブレーキを使せていただいています。
今まで全く使ったことないMAGURAブレーキ、さてどんな感じだったか?
その前に、TRAIL CUTTERでのブレーキの話を少し。
皆さんもご存じの通りロックさせないブレーキングをガイドツアー参加される皆様にお願いさせていただいています。
これは走行中ブレーキをロックすることでタイヤの回転が止まり地面を削ってしまう、結果トレイル路面の荒廃につながっていっちゃう。
トレイルを維持するという面においてロックさせないブレーキングは何よりも重要であり、これをマウンテンバイカーがみんな守ってもらえる事が「将来にわたりトレイルを維持する」ということに最も大きく影響すると考えています(物理的という意味でね)。
みなさんにお願いしている以上私たちガイドはもちろん絶対にロックしないブレーキングが求められるわけですね(笑)
だいぶ脱線しましたが、そんなわけでTRAIL CUTTERのガイドの中ではブレーキという機材は最も重要なパーツ。
そんなブレーキを今回全く未知のMAGURAに変えてみました。こういう記事を書くにも時間かけたのはしっかり見極めたかったというのも理由の一つ。

さてMAGURA、機械的なこととか商品的なことは詳しい人に丸投げしとくとして、個人的な使った感想。
僕は「MT5 eSTOP」というE-BIKEを意識したストッピングパワーが強いセット(らしい)を使用してる。これ、結論から言うと使い続けてもいいかなと思える良さ
世間のMAGURAの定番評価はコントロール性が良いということ。その部分は僕も同意できる、でもそれより最高だったのはいつまでも効き味が劣化しないこと!!
どのメーカーのブレーキも使い始めたころは、パットとローターがシルキーにスーと接触して効くのは一緒、でも接触面が使うごとに熱により劣化し荒れてくる。スーと効いてたものが徐々にザリザリという効き味になってくる。もちろんストッピングパワーという面では落ちているわけではない。
例えるなら使い古した削れない紙やすりで金属面こすってるような感触。
あとで詳しく書くけどガイドのような仕事で使うとザリザリ感の出方が特にひどくなる。
今まで熱で変化しちゃうからそういうもんだと思っていたけど、MAGURAはいくら使ってもこのスーというシルキーな接触感、効き味感が変わらない。
これまで1回パットを使い切ったけど最後までこの効き味のクオリティーが落ちることはなかった。

MAGURAいいなと思ったもう一つ。
パットとローターがあんまり減らないこと!
ガイドという形で走るということは先ほども少し出たけどブレーキへの負荷がとにかく大きい。
レーサーなどは瞬間的にぎゅ!と掛けるブレーキングだけど、僕らガイドは、お客様のライドに合わせるため、常に予期せぬブレーキングをし続けたり、引きずるような長い時間のブレーキングが多く、低負荷長時間のブレーキングが中心。
そのため放熱のタイミングがなくブレーキへの継続的負荷というちょっと変わったブレーキ負担が発生する。
これにロックしないブレーキングが加わることでより長期的負荷は増えていく、特にフロントブレーキへの負荷は相当だと思う。
今は各社製品が良くなったからこんなんではないけど、数年前まで僕は1シーズンに、ブレーキパットを15セット位、ローターもだいたい3枚ほど使い切っていた。
ちなみにこれフロントブレーキだけね。
そんなわけで効くと言われるブレーキの中でもコストパフォーマンスも重要ポイントで使う機材を選んでいた。
MAGURAはパットやローターがちょっと高いから昔は選択肢にすら入っていなかった。
今回ご縁があってMAGURAを使ってみたら、パット、ローターが減らない!昨年後半で使ったのはパット1セットのみ、ローターに至っては減った形跡を判別できないレベル。
意外にコスパが良かった!!
僕的にはこの2点が特に高評価、MAGURAいいじゃん!

他に感じたことだと他のメーカのブレーキとミートポイントがちょっと違うこと。
効き始めから止まるまでの引き代が大きいんだと思う。最初は慣れなくてどこまで握ればいいか戸惑ったけど、これは慣れれば全く問題ない。
きっとこの中間の広さこそみんながコントロール性が良いということにつながるんだろうね。
コントロール性が良いということは冒頭のロックしないブレーキングにも大きく関係するから山道を荒らさない走りにもつながる要素だと思う(この点はライダーのスキルが最も重要だけどね)

調べてもらうとわかるけど僕が使っているのは価格的にもそれほど高くないモデルなのもポイント。高いモデルはもっといいかもしれないけど、ブレーキの効きとしてはこれで全く不満は感じないね。
この価格でこの効き味なら絶対安いと思う。

そんな訳で今回は今使ってるブレーキのお話しでした。

 

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